12月ももう半分が過ぎてしまった。久々に行ったキリンジのライブはつい一昨日くらいのことに感じるけれど、もう半月も前のこと。こうして何にも出来ないうちに、すぐに大晦日を迎えてしまうのだろうな。
キリンジのライブは、前日までチケットがとれなくて(というか1回しかチケットセンターに電話してないけど・・・)、そのうえ大阪の研修先に携帯を忘れていくという失態をやらかし、昼休みに公衆電話からビルボードに電話してやっとチケットをとる。会場に入ただけでも良かった。
研修の打ち上げで生ビール4杯を腹に収め、皆と別れ、心地よい気持ちで徒歩でビルボードに20時30分に到着。入口には、ライブ待ちの人がたくさん。皆ツイッターとかフェイスブックとかにあげるんだろう、バシャバシャとライブ看板を撮影していた。私と同じくらいの年の人が多い。気合い入れておしゃれしてるなという人、着物の人、手をつないだ40歳前後のカップル、私と同じくいかにも会社帰りのスーツ姿の男性数名。私はといえば、打ち上げのほろ酔い加減を維持させた状態でライブを楽しみたいがために、ライブが始まるまで大好きなジンビームのソーダ割りをチビチビ飲む。気が付いたら隣のかわいい女の子も一人だったので、オッサン化甚だしい私は隙なく話しかけた。隣の女の子は22歳で、「父がキリンジのファンで、今日もほんとは父と来るはずだったんですけど、席が取れなくって・・・。お前一人で行って来い!て言われてきたんです。」とのこと。素敵なお父さんなんだろうな。何でもお父さんに連れられて初めて行ったキリンジのライブは彼女が小学校4年生の時だったのだそう。私とファン歴変わらないね、なんて笑う。
ライブでは「祈れ呪うな」の渦巻くようなグルーヴ感がとてもよかった。あと、「CHANT!」のコーラスが奮い立つ感じで、またその勢いに皆が呑まれていく感じが心地よかった。初期のころの曲「太陽の午後」も聴けた。本当に自分の好きな音楽を嬉しくてやっていたころの気負いのなさや、脱力した素直な気持ちが感じられる泰行氏のこの歌を聴くと、なんか少しじーんとしてしまった。いろいろと彼も大変だろう。
ライブが終わってホームで終電を待つ少し酔ったわたしの目に、大阪駅の高い高い屋根の隙間からきれいなお月さまが見え隠れしていて、こんな夜を私はあと何回過ごすことができるかな、なんて少し感傷的になった。