春休みだし、夫は不在。ということでだらりとした生活満喫中。
日曜日には女だけで今年度のお疲れさん会をしよう!と我が家の女三人で祝杯をあげる。一年生、年中さん、お母さん、カンパーイ!お寿司を買ってきて、食事の後にデザートも一品つける。ささやかな祝杯。お父さん、いたら良かったのにねえ。と女三人で一年あったことをあれこれしゃべる。
月曜日は春の陽気に誘われて昼から近くの公園を散策。土筆はずいぶんとスギナに育ってしまっていて季節の移り変わりの速さに驚く。この間ずいぶんとここで摘んで佃煮にして食べたのに。小川の水だって触ってみるとずいぶんと温かい。ああ、着実に春が来ている。芝生の上に寝そべって青い空をぼんやりと眺めながら、ホーホケキョと鳴いている鶯の声をしばらく聞いていた。帰りに友人家族にばったり。彼女んちもご主人が海外出張中ということで、急遽酒盛りを催すことに。食材を持ち寄って二人でいろいろ作り、彼女が漬けた梅ブランデーやら私が去年漬けてたかりん酒やら飲み交わす。彼女の家の庭にできた春大根のサラダがみずみずしくて、もりもり食べた。あとはもらった餅を焼いたり、干物を焼いたり、小松菜の煮浸しや、人参とすり身の天ぷらしたり、男性群がいない分いきあたりばったりなざっくばらんな料理の数々。四人の子どもたちもずいぶん前よりいい話し相手に育っていて、酒が入って普段より寛容になった母たちとあれこれ語り合う。小学校のこと、クラスのこと、いろいろ聞き出せて楽しかった。それにしても男の子はかわいい。子どもでも大人でも生まれたときから男の子は男の子なんだなあ。帰る前は眠かったのか、友人宅の男の子がやたらと私にスキンシップをはかってきて可笑しかった。友人宅を出るときれいな半月。子どもたちとうっとりと眺めながら帰る。
今日もだらだら。雨も降っているし、子どもたちと手芸したりしてマスコットなんか古布で適当に作りながら過ごす。子どもたちの針仕事を横目で眺めながら、私は先日子どもたちと図書館をうろうろしていたときに見つけて借りてきた本を嬉々として読む。

ぼくは「つばめ」のデザイナー―九州新幹線800系誕生物語

ぼくは「つばめ」のデザイナー―九州新幹線800系誕生物語

子供向けの本ながら大人も十分に楽しめる内容。私はそれこそJR九州の申し子といっても過言ではないくらい水戸岡さんデザイン車両は利用しまくっているので、生まれたプロセスが解って満足。九州から出てきたときはJR西日本の車両をちょっと味気なく感じてしまうほど、JR九州の車両はバラエティ豊かだった。そして、改めてものを生み出す仕事っていいなあ、なんて思う。ものを生み出す仕事をしているわが夫を眺めながらその大変さは身に沁みる程わかっているというのに。でもある意味ものといってはなんだけれど、子どもを育てていく作業というものもそれに近いものがある。その子その子の持つ引き出しの数を地道に増やしていってあげるような作業。いちいち向き合ったら向き合っただけ確実に引き出しは増えていく。いろんな引き出し増えていったらいいなあ。それに増えていくときのエピソードを案外子どもは鮮明に憶えているものだと最近よく気づかされる。すごいこと、しょうもないことにかかわらず。最近この作業が楽しくて仕方がない。
柳宗理 エッセイ

柳宗理 エッセイ

ブランドのデザイン

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この二冊もぱらぱらと。生み出したものを育てていくこと。それも大変なしごと。