chihiryou2007-11-24

ぬけるような秋晴れの昨日は、家族で福知山まで行ってきました。一年に一度の夫のフルマラソンの日。今回は子どもたちもキッズランに参加したりして、皆のマネージャー役の私も前日から準備に大忙し。フルマラソン前はだらだらとエネルギー補給をしなければいけないだの、炭水化物を、とにかく腹持ちがよくってかつ消化のよいものを摂取するべき・・・などとマラソン本を読み漁った知識、そのほか私の僅かな生化学の知識でベストだと考え得ることをなんとなく実践したりして、レースに備えました。
前日の夫は遠足の前の日の小学生状態で、寝つきが悪かったらしくて、そのままのテンションでワクワクギラギラしたままでスタート。いってらっしゃい!無事帰って来るんだよ!
それからの3〜4時間、待たされるほうも待たされるほうで結構大変なのです。大体の予想ゴール時刻は思い描いていても、実際にその時間に帰ってこれるという確証はないし、もしかしてリタイヤしてるのではとか、よからぬことを考えてしまうことだってあるのです。あとなんていっても寒さとの戦いもあって、幸い昨日は小春日和って感じだったけれど、雪に降られたりして凍えそうだったことだってありました。
でも最後の坂を上ってくる沢山のランナーたちの中に夫の姿を見つけたとき、無我夢中で名前を呼んでそれに気付いたときの彼のあの顔を見ると全てが吹っ飛んでしまいます。42キロを走るって事は言葉では言い尽くせないほどの辛い自分との戦いがあるのだろうし、それを無事克服していよいよあと少しでゴールって時に一番その姿を見せたい人に見守ってもらえる喜び。そんなものがその瞬間の顔に全て凝縮されているのです。あの瞬間を共有したいがために私は応援に行っているのだろうなあ。
それにしてもゴール前の最後の坂は沢山のドラマが繰り広げられます。泣いている人。足を引きずって、いうことを効かなくなっている足を叩きながら走る人。よろよろの人。どの姿も邪気も理性も人間の普段の生活で身に纏っている鎧をすべて脱ぎ捨てて、ゴールするということだけに気持ちを集中して走っている。その光景は圧巻です。