うう、今日も寒かった。雪こそは降らないけれど、むしろ雪降る日よりも風は冷たく冷たくピリピリ肌につき刺さる。あの浜風の通り抜ける緩やかな坂道を自転車で駆け下りる時の空気の飛び上がるほどの冷たさといったら!遥か向うには朝日に映える雪山。今週末に予定されている上級生のスキー体験や雪山体験、今年は雪があってよかったな・・・なんて思う余裕もなく、「寒い寒い・・・」と、もごもご念仏のように唱えながらひたすら自転車のペダルを踏む。
朝からちゃっちゃと家事を済ませて水泳に行くのだけれど、これがまた寒かった。はじめは温かく感じていたプール水の温度はみるみる冷気に吸収されて急激に水温が下がっている気がする。あの酔ったまま風呂に浸かってたら居眠りしてて、ふと寒くてたまらなくなって目覚めたときの水みたいになってる風呂水のような感覚。で、翌日くしゃみが止まらない・・・みたいな。幸い今日はくしゃみは止まったけれど、明るい色の口紅を塗ってもドス黒くなった唇の色は夜になっても治らなかった。
夕べは「バベル」を観たのだけれど、すごい映画だった。途中で胸が飛び出してきそうで目をつむりそうになったけれど、つむらずに観た。なんでか、私も必死だった。
加害者になるも被害者になるも紙一重。身の回りに起こらなさそうで、いつでも誰にでも起こりえる悲劇。現代社会の抱える闇みたいなものがあぶりだされていく感じ。私の中では光市の事件だって、福岡の飲酒事故だって、池田小事件だっていつ私の身に起こってもおかしくない事という認識はどこかにあって、でも怯えてばかりの日常には耐えられないし、誰かと関わったりしながら、何かしら楽しみを見つけながら生きていきたいと思っている。そこにきて孤独なチエコの苦しみ悲しみを湛えてる目が何度も映し出される。ああ!
最後には結局それぞれが漂着するような感じで終わったけれど、「バベル」という題名からして、人間の行く末をいろいろ考えてしまった。。。
個人的には二階堂智さん好きなので、焼酎おかわりしながらチエコの手紙を広げ、チエコの孤独だけじゃなく自分自身の孤独にも向き合ってるような表情がたまらなく好きだった。男の人(普段はきっちりとモラルを保ってそうな人)が弱みを見せるような部分に本当に弱いなあ、私。
あまりにも騒がれてた映画だったので喰わず嫌いだったのだけれど、観るべき映画でした。