秋晴れの3連休。
朝から大量の洗濯や家族の布団を干し、掃除機をかけて、ゆっくりコーヒーを淹れる。コーヒーをすすりながら新聞を読めば、もうお昼ご飯の準備をする時間。ウィークデイの疲れはルーチンワークをこなしながら、こうして少しずつほぐれていく。部屋に差し込む湖面の反射光が眩しくて気持ちいい。
昨日は晩御飯を早々に作り、博多百年蔵で見て以来15年位ぶりかな?高野寛さんのライブに出かけた。ほんとにほんとうに、いいライブだった。
「夜の海を走って月を見た」を聴いて、涙が出そうになる。高校生の時に好きで聴いていた曲は、42歳になった私の心も震わせる。夜の深い淵に沈んでいくような感覚。もう、身軽だったあの頃にはもどれないんだな〜なんて私の25年間が頭の中でぐるぐる回った。
「On & On (& On)」も久々聴くと、本当にやさしい、いい曲。うん、うまくいくことばかりではないけれど、目の前の毎日をそれなりにやりすごしていこう。
他にも懐かしい曲がたくさん演奏された。やわらかく、丸いギターの音色。
高野さんも、いろんなことがあったんだろうな。25年前初めて彼を見た高校生の私は、彼のかわいらしいルックスと尖がってて媚びない感じのギャップが素敵だと思ってた。音もピリッとしてて、ストイックな作り込むイメージ。それが「TRIO」での歌声は肩肘張ってなくって、ギターの音も声もやわらかい。終演後は「TRIO」にサインいただいて、昔行った百年蔵のときの話をしたりして、高野さんに握手してもらった。本当に夢のような夜。
うっとりとして帰ると、台所には大量の食器が。現実はこんなもの。さっさと食洗機に食器類を放り込み、湯船に浸かりながら余韻に浸る。歳を重ねることで捨てるものもあるけれど、得るものもある。50歳になるというのに、少年のような高野さんのごつごつした手の感触を思い出しながら、私も後悔のないように毎日を重ねていこうと思った。

TRIO

TRIO