朝から雨。夕べのうちから降り出していたようで、ばしゃばしゃっと車が道路の水を跳ねる音で目が覚める。
私の実家のほうはひどく雨が降り続いていて被害も出ている様子だし、いろんな人から「ご実家のほう、大丈夫?」と聞かれるので、実家に電話をいれる。実に宴会の真っ最中。あんまり雨ばかりで出歩くこともできないし、知り合いを呼んでしゃべったり飲んだりしているのだとか。ああ、この九州の大らかさが懐かしい。「ほら、梅雨の明け際のバケツの水ばひっくり返したごと雨の降るたい。それそれ。それのちょっとひどかくらい。」と、母。あくまでも農民気質。水浸しになろうが、台風で屋根が飛ばされようが、農作物が被害を受けようが、お天道様のすることだものしょうがない。命さえあればなんとかなるさ。みたいな感じが漂ってきて、母としゃべっていても笑ってしまう。都会の人から見ればこの感じがいかにも田舎臭くってルーズな感じが漂っていて嫌なのかもしれないけれど、私には紛れもなくその血が流れていて、そのおかげで私がこうしてぼやーっと呑気に暮らせて暮らせていけてるのだろうとありがたく思う。
ここのところ私のほうは単発の仕事で、出るべきでない結果が出て予想外の仕事が増えている。私ではどうにもならないことだけれど、検査結果が陰性になるまで駈けずり回らないといけない仕事が増えて予定が狂う。もう、自分の中では終わったと思っていた仕事だったのに!なーんてことを母にチラッと言うと「そういうこともあるたい。事故に遭わんように気ィつけなんよ。」とぴしゃり。ああ、母には敵わない。
夜の音楽は「イカロスの末裔」なんとなく、なんとなく。
この曲のシニカルな歌詞は堀込兄の真骨頂だと思っているし、私がこの人たちを愛して止まない部分だと思っているのだけれど、最近の新曲は私にとってはちょっと物足りない感が多いのでこの曲のシャワーを浴びたくなった。私は毒の効いたこの人たちの曲が大好きなんだ。根がひねくれているのだろう。最近で言えば「ロープウェイから今日は」なんてのは、私にとっては嬉しい一曲。一見爽やかなハイキング・ソングに見せかけといて、結構ドロドロ皮肉・批判たっぷりなのが(と私は受け取ったのだけれど)堪らない。ってそんな曲シングルカットされないか。

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胸の中に仕舞い込んだリンゴが腐ってなければいいね。