雨が上がったと思ったら、突然秋がやってきた。
 私は相変わらず。毎晩仕事あがりに夕飯の支度しながら飲むビールがうまい。毎日いろんなことがあるもんだ。
 私は変わらないけれど、子どもたちはずい分と変わった。というか成長した。いつのまにか長女の目線の高さは私と変わらなくなっているし、何よりも中身が大人に近づいた。おっちょこちょいのあわてん坊なのは私譲りで変わらないけれど、私たちには踏み込めない彼女独自の世界がどんどん大きくなっている。書いている作文の内容、最上級生として運動会に参加している彼女の横顔、どれもびっくりするくらい大人びてきていて私の知らない人みたい。
 少しさみしくなるけど、子どもを育てるってこんなこと。いつか一人で大きくなったみたいな顔をして、家を出ていく時が来るのだ。そうならなきゃね。どうか健やかに、どんどん広い世界に羽ばたいていってください。母さんたちもその時がきたら、平気な顔して「いってらっしゃい!」って言えるように自分の世界を持っておくよ。