ここのところ保坂氏の「カンバセイション・ピース」にはまってる。それでも3ページ進んでは2ページ戻って・・・って感じで心地よくあちこちに引っかかりながらのろのろと読むと言ったかんじなので、気が向いたときに広げて読むためにキッチンに置いている。
ここのところ発見したのは私が一番保坂氏の活字に集中できる場所というのは我が家のガスレンジ台の前であるということ。私は大抵夕食を作りながら18時をビールの解禁の時間にしているいわばキッチンドリンカーなのだけれど、一日の疲労とビール飲んでちょっと心がほぐれているのとが混ざり合った状態で煮物を作りながら読む「カンバセイション・ピース」は実に心地よい。この物語の世界に自分も一緒に存在してるような錯覚が起きるくらい。
私がこの人の作品を読むときに登場人物それぞれが発する会話を結構重要視してるのだけれど(どれもがその人物を解る為に必要不可欠ってかんじだからかなあ)、まるでその会話の繰り広げられている一角に自分がいるような気がしてくる。先日は集中しすぎてしまってガスレンジ台の前に座り込んで本を広げていたら子供たちにギョッとされてしまった。
今宵も蒟蒻と人参と椎茸と牛蒡と鶏肉を煮込みながらぽつぽつと読む。



夕べはまた友人夫妻とお酒を酌み交わしながら過ごす。転勤の可能性が大になってきた夫妻と交わす仕事についてのそれぞれの哲学みたいなのが面白い。
私と我が家の夫と友人夫妻のご主人の方は同じ畑で過ごしてる人間で、歳も近いせいかすごくそこのところの感性が似てる。で奥様はまた違う職種だった人なのでまたそこら辺の感性も逆に新鮮で皆で大いに語る。気が置けない人と語り合う時間はほんとに楽しい。

今日の音楽はくるりの「ハイウェイ」。
爽やかな4月の最後に聴くのにふさわしい。理由が無くても旅にでたい気分。全て面倒なことをかなぐり捨てて!

カンバセイション・ピース

カンバセイション・ピース

ハイウェイ

ハイウェイ